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2018.10.18更新

今夜の研究会はクローン病。

炎症性腸疾患の研究会では潰瘍性大腸炎をお題にしたものが多い中、久しぶりのクローン病の研究会でした。

しかし、残念ながら、当院もありがたいことに患者数が増加し、なかなか19時には終了できません。今回も19時45分までの症例報告は拝聴することができませんでした。しかも会場を間違えてしまい、ホテルキャメロットジャパンに向かうはずが、ベイシェラトンに行ってしまうという失態!ギリギリ特別講演に間に合いました。

今日のご講演は東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科主任教授の猿田雅之先生。ご高名な先生ですが、これまでなかなかお話を聞く機会に恵まれませんでした。内容としてはステラーラのお話でした。

個人的にステラーラを使用する患者さんが増えてきており、ご高名な先生方がどの様に使用しているか気になるところでしたので大変参考になりました。

今回のご講演で一番参考になったのは、ステラーラの投与期間です。12週間隔で投与が基本ですが、効果が乏しい場合は8週間隔での投与も許されている薬です。自験例ではほぼ全例8週間隔での投与となってしまっており、他の先生方がどのように使用されているかが気になりましたが、多くの先生が8週間隔で投与されているのを聞き少し安心しました。今後IFX(レミケードもしくはIFXバイオシミラー)に先行しUST(ステラーラ)を使用した論文が出てくることになるということで、興味が持てます。

またIFXに比べ、USTは効きが遅い印象がありましたが、猿田先生の明快な説明で頭がクリアになりました。実際に腸管に症状を起こしているTNFαを抑制するのがIFX、そのおおもとのIL12を抑えるのがUST。末梢に出てしまったTNFαを抑えるIFXの方が効果が早いのは当然で、おおもとをたつUSTは徐々にしかTNFαが減って来ない。雑な例えになるかもしれませんが、穴の空いたバケツから床に水が漏れ出しているときに床の水を拭き取るのがIFX、バケツを修理するのがUSTといった印象でしょうか?しかし、一度寛解に持ち込むとUSTの方が理にかなった印象があります。エビデンスのない勝手な妄想ですが、IFXで寛解に持ち込んだ後にUSTで寛解維持を行なったらすごく良いのではないかと考えてしまいました。ま、寛解導入した患者様にあえてUSTを使う必要はないか…。

余談ですが、欧米の学会でクローン病にメサラジンを使用しても意味がないと言われ、猿田先生が欧米の専門家と論議したお話は大変興味深いものでした。確かに腸管に全層性に生ずる疾患の粘膜だけにメサラジンを塗りつけても意味があるのかという欧米の考え方もよく理解はできますが、実際CDの患者様に使用して効果があるのも事実です…。実際のところはどうなんでしょう?

この他にもみっちり1時間、これまでのクローン病治療やクローン病の基礎知識をわかりやすい解説で拝聴することができました。

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投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.10.10更新

今日はいつもの炎症性腸疾患の研究会とは趣を変え食道の勉強をしてきました。

食道胃接合部の内視鏡診断と題した研究会でした。

食道アカラシア、食道裂孔ヘルニア、バレット食道及びバレット食道がんについて様々な症例提示を拝見しながら、知識の整理をさせていただけました。

食道胃接合部は意識下での内視鏡では患者さまに吸気していただくことでよく観察できるのですが、最近は当院でも鎮静剤をご希望される方が多いので綺麗に内視鏡画面に収めることが難しくなっていると思います。その中でもどのように観察し的確な診断を下していけるかが我々内視鏡専門医の腕の見せ所になるのかなとも思いました。しかし、クリニックでの内視鏡は正確さももちろんなのですが、どれだけ楽に検査を受けていただけるかも必要な要素です。この相反する問題をうまく解決しながら、日々の内視鏡に取り組んで行きたいと思います。

 

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投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.10.03更新

2018年10月3日をもちまして当院も開院2周年を迎えることとなりました。

あっという間の2年間でしたが、地域の皆さま、周辺の医療機関の先生がたに支えられながらここまできました。

開院当初は色々と不具合もあり患者さまにはご迷惑をおかけしたことと思います。2年が経ってようやくシステムも機能してきました。

スタッフも少ない人数ながら本当に一生懸命頑張ってくれました。

これから3年目に突入し、より一層地域医療を盛り上げて行く所存ですので、これからも何卒よろしくお願いいたします。

昨日、スタッフの慰労も兼ねささやかながら食事会を催しました。

信頼できるスタッフ達とこれからも頑張って行きます!

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投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.09.20更新

今日は研究会ではなく横浜新緑総合病院消化器センターの症例報告会に参加してまいりました。

この会は横浜新緑総合病院消化器センターに紹介した患者様がどのような治療を受けてどのような経過になったのかを丁寧に説明してくださる会です。

普段の日常診療で手術等で入院が必要になる患者様を大病院に紹介することは日常茶飯事です。しかし残念ながらその後患者様がどのような経過を辿られたかを知るのは担当の先生からの返信を待つしかありません。まだ返信が届けば良い方なのですが都筑区の大病院はお返事をいただけないことの方が多いです。患者様が退院され患者様本人からその経過を聞くことが多く、地域医療を担う開業医としては心苦しい限りです。

そんな中横浜新緑総合病院の消化器センターは毎回非常に丁寧な返信をくださり、さらにこのような会を催してくださり本当にありがたい限りです。患者様の治療の経過を知り、退院後の地域でのフォローが計画的に行えます。退院して患者様から経過を知らされたのではドタバタした治療計画しか立ちません。

今回も当院から紹介した患者様の治療経過を丁寧にご説明いただき、病状だけでなく患者様の心理状況等まで事細かにご説明いただきました。おかげで、今後退院して仲町台に戻ってこられた際のバックアップの準備を進められています。

是非このような会が他の病院にも浸透してくださるとありがたい限りです。

 

 

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.09.13更新

今日の講演会は横浜GI-Congress!

伝統ある研究会です。

残念ながら当クリニックの診療が押してしまい、症例報告は拝聴することができませんでした。残念!

しかし、今日のメインは横浜市立大学附属市民総合医療センター炎症性腸疾患センターの国崎玲子先生の御講演。

「今こそ確認!腸炎・colitic cancerの内視鏡診断と潰瘍性大腸炎治療の考え方」

まずは疫学的なことですが、本邦で炎症性腸疾患が増加しているのは周知の事実ですが、欧米でのこれまでの増加の仕方も踏まえ疫学を説明してくださった講演はこれまでにありませんでした。それによるとこれまでの欧米の疫学では潰瘍性大腸炎がまず急増しプラトー(平衡)に達し、その後クローン病が急増し潰瘍性大腸炎の罹患者数を超えてプラトーに達するとのこと。まだ本邦では潰瘍性大腸炎の罹患者数が増加の一途をたどりプラトーに達していない!今後潰瘍性大腸炎の罹患者数がある時期でプラトーに達する。これは想像できることですが、その数を抜いてクローン病がプラトーに達する!これは恐ろしい!!!

また日本は歴史的に腸結核の多い国、かつsilkroad diseaseと言われるベーチェット病の発生地帯に属し、生食文化による感染性腸炎の多い国、先に述べた潰瘍性大腸炎やクローン病の罹患者数がドイツ、イギリス、米国に迫る勢いで増加している国。そうなんです!日本は今後Colitic Ulcerが一番多い国になる可能性があるのです。

なので、我々大腸内視鏡に携わる人間は常に腸管潰瘍性病変を見る目を養って行かねばならないのです。

今回の御講演では様々な腸炎を多彩なスライドで軽快なテンポで御解説いただきました。中には地中海熱類縁腸炎のような非常に珍しい腸炎までご提示頂きました。

国崎先生のご講演はいつ聴いても本当に分かりやすく、頭にすーっと入ってくる内容です。

また、質問にも非常に丁寧に御解説いただき、僕の中ではIBDの神様のような先生です。

また、ぜひ機会があれば拝聴しに行きたいと思います。

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投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.09.11更新

今日の研究会はIBDワークショップ in YOKOHAMAという会でした。

今回が初の試みの会ということで参加して見ました。

かなりクローズな会で少人数でディスカッションする形式で大変勉強になる会でした。

まず帝京大学医学部附属溝口病院消化器内科の綱島弘道先生の御講演。この御講演はIBD治療に不慣れな先生もいらっしゃるかとお考えくださったのか、極めて基本的な内容でした。言うなれば潰瘍性大腸炎ガイドラインの解説なようなものでした。普段IBD診療を行なっている先生方にはやや物足りない内容ですが、丁寧に説明されておりました。

盛り上がったのは第2部のディスカッション。少人数制であるにも関わらずアンサーパッドを用い諸先生方のお考えをうかがい知ることができました。今回は5ASA製剤のジェネリック製品の功罪、免疫調整剤の使用等、様々な意見を聞くことができました。とくに今回の収穫は関内鈴木クリニックの鈴木亮一先生のご意見でした。最近ではあまり使用頻度が高くないサラゾピリンを上手に使いこなす方法を伝授いただきました。5ASA製剤にさらにサラゾピリンを併用するという目から鱗の治療方法。さすが長年IBD診療に携わってきた先生だなと感心いたしました。

会終了後には鈴木亮一先生と直接談義させていただき、別のIBDの会にもお誘いいただき、充実した1日でした。

また、大学時代にアルバイト先としてお世話になった川崎幸病院の大前芳男先生とも久しぶりにお会いできました。大前先生は川崎幸病院の消化器内科部長になられており、今回はディスカッションを座長として巧みにこなしておりました。

IBDWS

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.09.05更新

今日は台風21号真っ只中です。

関西地方では大変な被害が出ているとのことでしたが、関東地方は風は強いもののなんとか会も中止にならずに参加することが出来ました。

今日の会は世田谷川崎消化器疾患フォーラムです。

我が母校の日本医科大学の先生方が中心となって開催している会です。

演題1の座長は西恵吾先生。演者は渡辺昌則先生。ともに非常にお世話になった先生方です。

西先生は世田谷経堂に西クリニックを経営されており、私の開業に関しても様々なアドバイスをしてくださった同窓思いの先生です。

渡辺先生は日本医科大学武蔵小杉病院消化器外科の先生です。私が長年所属した医局で、渡辺先生は私が研修医時代から指導医的な立場で面倒を見てくれた先生です。今も昔も食道一筋の先生です。渡辺先生のお仕事内容はよく存じ上げていたつもりですが、よくまとまったご発表で現在の食道癌治療の最新知見を得ることが出来ました。神奈川県内には食道外科認定施設は公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター、東海大学医学部付属病院、横浜市立大学附属病院、神奈川県立がんセンター、日本医科大学武蔵小杉病院の5つしかありません。当院で食道癌が発見されれば、日本医科大学武蔵小杉病院はぜひお勧めしたい施設のひとつです。

演題2は日本医科大学武蔵小杉病院消化器内科の二神先生。逆流性食道炎や機能性ディスペプシアのスペシャリストです。最近クリニックで外来をやっていてもFDいわゆる機能性ディスペプシアと思われる患者様が大変多くいらっしゃいます。このFDを科学的に丁寧に解説いただき大変参考になりました。中でも早期慢性膵炎という疾患は今まで臨床の場で意識したことのない概念でした。FD治療に難渋した際は二神先生を頼ってしまいそうです。

同門色の非常に強い会ではありましたが、大変勉強になる会でした。TAMAKAWA

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.08.31更新

今日は横浜市立市民病院炎症性腸疾患科による炎症性腸疾患の病診連携の会でした。

最近増加傾向にある炎症性腸疾患は、大病院では飽和状態にあると同時にクリニックでも増加の一途をたどっています。

当クリニックも開院し間も無く2年目に入るところですが、潰瘍性大腸炎の患者様が既に60人を超えてきました。転医を除いた新規の患者様だけでも40人を超えています。これからどれだけ増えていくんでしょう?

そこで大事なのは病診連携です。重症例や寛解導入困難症例は大病院で治療を行い、中等症や軽症例はクリニックで治療を行う。その病診連携が取れていれば理想的です。しかし実際にはなかなかうまく行きません。当院は幸い昭和大学横浜市北部病院の小形先生や昭和大学藤が丘病院の黒木先生のご好意により比較的バックアップを含めた病診連携が取れたクリニックだと思います。

今回の会ではどちらかというと外科の色合いが強い横浜市立市民病院が主催です。会の二部にあたるディスカッションで開業医と大病院の間で様々な意見が交わされると思いきや、残念ながら盛んなディスカッションは全くありませんでした。企画自体は非常に面白かったので残念でならない会でした。

今後もこのような会を重ねて行き、実臨床に沿ったIBDの病診連携が成熟していくよう願っています。

また横浜市の北部地域でもこのような会が行われることを希望しております。IBDrennkei

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.08.09更新

今日の講演会はインターネットシンポジウムということで中継でのご講演でした。

臨場感がないのが残念ですが、内容は素晴らしく良い内容でした。

ゼルヤンツ、JAK阻害薬の講演会でした。演者は札幌医科大学の仲瀬裕志先生。仲瀬先生の御講演はいつも本当にわかりやすく明確な解説をしてくださります。

今回も作用機序から含め丁寧な解説でありました。

潰瘍性大腸炎における免疫細胞とサイトカインネットワークは複雑に絡み合っています。それらをブロックしてサイトカインを抑える治療が盛んになっている中JAK阻害薬が登場してきました。すでにリウマチ領域では一般的になっている薬ですが、潰瘍性大腸炎ではまだそれほど処方されていません。これまでの生物学的製剤と異なり低分子化合物てあるゼルヤンツは分子量が小さいため内服で投与できるというのが大きいです。私のような開業医にはうってつけのような気がします。ただ、また全例調査中なのでクリニックで使えるようになるにはまだ時間がかかりそうです。ゼルヤンツはJAK1、JAK2、JAK3、TYK2を阻害、特にJAK1を強く阻害するため、IL-2,7,15,21,6,13,INF-γ,IL-22のPathWayを抑えるのでかなり期待が持てます。以前はこのサイトカインの機序を理解するのに自分の頭をフル回転させていましたが、最近様々な講演会や勉強会で頭に叩き込んだことで、拒絶反応なく理解できるようになってきました。仲瀬先生も公演中に「これからはどのサイトカインが動いて病態が変化しているのかを理解して治療する時代に入った。」とおっしゃっておりましたが、まさしくその通りだと思います。このサイトカインの機序を理解できていない消化器内科医はIBD治療から取り残されていくのだと思います。

講義の最後に質疑応答がありました。ゼルヤンツの副作用には帯状疱疹をはじめとした感染症、肝機能障害、好中球・リンパ球減少等がありますが、これらは理解できますが、消化管穿孔だけは理解ができませんでした。この疑問を質疑応答の時間に質問することに成功しました。仲瀬先生の返答は明瞭で簡潔でした!「腸管上皮の再生に関わるIL-22を阻害するからでしょう。」なるほど!先のサイトカインの機序を考えれば当然ですね!

先日大学の外来でゼルヤンツを処方しました。まだ潰瘍性大腸炎に対しては国内65例とのことでしたので、自験例は66例目でしょうか。なんとかJAK阻害薬を用いて寛解導入および維持を目指したいと思います。まだ登場して日が浅い薬なので慎重に慎重を期してフォローアップしていきます。JAK

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

2018.07.25更新

今日は久々の都内での研究会。

水天宮近くのロイヤルパークホテル。

水天宮には我が子の時にも安産祈願に行きましたが、当クリニックのスタッフが懐妊した際にも安産祈願に行ってまいりました。先日、無事に出産したとの報告を受け、お礼をしながら会場に向かいました。

今回の会は324名ものIBD診療に関わる先生方が集まる大きな会でした。アンサーパットを用いる会なので多くの先生の治療方針の傾向も知ることができる良い会でした。

最近はゼルヤンツやエンタイビオの登場でますます治療の幅が広がってきたこの分野ですが、今回の御講演は東北大学の角田洋一先生のチオプリン製剤に関するお話。角田先生の御講演は先日若手IBDの少人数の会でお聞きしたので2度目の内容になります。今回も「アザチオプリン治療におけるNUDT15遺伝子検査の意義とその課題」という演題でした。我々が日常臨床でよく使うイムランやアザニンの副作用のお話です。開業医にとってはどう上手に5ASA製剤とチオプリン製剤でコントロールするかは腕の見せ所だと思います。その際にチオプリン製剤の副作用が出てきてしまうと治療手段が限られてしまいます。チオプリンの容量依存性の副作用としては白血球減少、感染、肝機能障害等があり、容量日依存性の膵炎、倦怠感、発赤、肝機能障害がありますが、アジア人に多いとされる白血球減少、脱毛、消化器症状は容量依存性の副作用であり、NUDT15遺伝子検査で予知できるといいうことです。この検査は遺伝子検査なので一生に一度受ければよく、保険での検査も将来的に可能になるとのことで、今後普及が望まれます。

次に慶應義塾大学の長沼誠先生の「UC治療における治療目標と達成の意義」というお話です。UC治療の効果判定は毎回内視鏡で粘膜を確認できると正確な評価となりますが、実際にはそんなに毎回大腸内視鏡をすることはできません。そのため多くの先生が簡易的メイヨースコアーで見ているとのことでした。便中カルプロテクチン検査が保険内でできるようになってから、他の医療機関も頻回に使っているのかと思いきややはりまだ浸透はしていないようです。3ヶ月に1度しか計測できない点、結果がすぐに出ない点、何よりも患者さんが便を大きめに提出するということに対する嫌悪感等で当クリニックでもあまり行われていません。中には便潜血量でフォローされている先生もいらっしゃり参考になりました。当クリニックでは当面今まで通り内視鏡と簡易的メイヨースコアーでのフォローが続きそうです。

今回の両講演は基本的治療方法をより掘り下げた内容で大変興味深い内容でした。IBDJKK

 

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

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