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2018.08.09更新

今日の講演会はインターネットシンポジウムということで中継でのご講演でした。

臨場感がないのが残念ですが、内容は素晴らしく良い内容でした。

ゼルヤンツ、JAK阻害薬の講演会でした。演者は札幌医科大学の仲瀬裕志先生。仲瀬先生の御講演はいつも本当にわかりやすく明確な解説をしてくださります。

今回も作用機序から含め丁寧な解説でありました。

潰瘍性大腸炎における免疫細胞とサイトカインネットワークは複雑に絡み合っています。それらをブロックしてサイトカインを抑える治療が盛んになっている中JAK阻害薬が登場してきました。すでにリウマチ領域では一般的になっている薬ですが、潰瘍性大腸炎ではまだそれほど処方されていません。これまでの生物学的製剤と異なり低分子化合物てあるゼルヤンツは分子量が小さいため内服で投与できるというのが大きいです。私のような開業医にはうってつけのような気がします。ただ、また全例調査中なのでクリニックで使えるようになるにはまだ時間がかかりそうです。ゼルヤンツはJAK1、JAK2、JAK3、TYK2を阻害、特にJAK1を強く阻害するため、IL-2,7,15,21,6,13,INF-γ,IL-22のPathWayを抑えるのでかなり期待が持てます。以前はこのサイトカインの機序を理解するのに自分の頭をフル回転させていましたが、最近様々な講演会や勉強会で頭に叩き込んだことで、拒絶反応なく理解できるようになってきました。仲瀬先生も公演中に「これからはどのサイトカインが動いて病態が変化しているのかを理解して治療する時代に入った。」とおっしゃっておりましたが、まさしくその通りだと思います。このサイトカインの機序を理解できていない消化器内科医はIBD治療から取り残されていくのだと思います。

講義の最後に質疑応答がありました。ゼルヤンツの副作用には帯状疱疹をはじめとした感染症、肝機能障害、好中球・リンパ球減少等がありますが、これらは理解できますが、消化管穿孔だけは理解ができませんでした。この疑問を質疑応答の時間に質問することに成功しました。仲瀬先生の返答は明瞭で簡潔でした!「腸管上皮の再生に関わるIL-22を阻害するからでしょう。」なるほど!先のサイトカインの機序を考えれば当然ですね!

先日大学の外来でゼルヤンツを処方しました。まだ潰瘍性大腸炎に対しては国内65例とのことでしたので、自験例は66例目でしょうか。なんとかJAK阻害薬を用いて寛解導入および維持を目指したいと思います。まだ登場して日が浅い薬なので慎重に慎重を期してフォローアップしていきます。JAK

投稿者: 仲町台駅前まつのぶクリニック

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